白狐通信

2020年秋冬新色 予想外⁉の人気モスグリーンの「天鵞絨(びろうど)」

上品で深みのあるグリーン系ネイル

上品で深みのあるグリーン系ネイル

深みのあるモスグリーンのネイルです。カーキ・モスグリーンは少しカジュアルなイメージのカラーですが、上品さも感じるように深みを持たせ、黄色になり過ぎないように仕上げています。
深みのある色はにごりが強くなりがちなのですが、鮮やかさを失わないように気をつけました。
幅広く人気のあるピンク・赤系やヌーディー系のネイルに比べ、青や緑色のネイルは万人受けする色ではないのですが、天鵞絨は発売から予想外⁉に人気があり、上羽絵惣でもちょっとビックリしてます(笑)

製法が謎だった貴重な織物ビロード

製法が謎だった貴重な織物ビロード

天鵞絨とは、ポルトガル語の「veludo」またはスペイン語の「velludo」からきた言葉で、添毛織物の名称です。そのままビロード、ベルベット(velvet(英))と呼ばれています。(ビロードとベルベット(別珍)は、見た目は大変似ているが製法に違いがあるそうです…。)
生地が光沢のある白鳥の羽に似ていることから、天鵞=白鳥、絨=毛の厚い織物の漢字が当てられました。
伝統色では、青みのある深い緑色をさします。

天鵞絨はヨーロッパでは16~17世紀に流行していました。日本に伝来したのは安土桃山時代。ポルトガルから伝来し、一説には銃をくるんでいたのがこの生地だといわれています。
流行りものが大好きだったとされる織田信長や上杉謙信など、16世紀の戦国武将の帽子や外套に好んで使われていたようです。
近年の研究では、16世紀にはすでに中国でも生産されていたということが明らかにされており、桃山時代に伝来したものも、中国からである可能性も大変高いそうです。
日本では長らく、どのようにして作るかわからない、大変珍しく貴重な舶来品でした。
国内で製作が始まったのは江戸時代末頃のこと。偶然、生地に中に取り除かれず残っていた材料が見つかり、そこから製法が解明され製作が可能になったとされています。
明治から大正にかけ、ヨーロッパ文化が流入し、室内装飾やドレスなどの需要拡大に伴い、盛んに製作されるようになりました。
昔ながらの製法で作られているのは、京都府園部町にある工場たった1件のみ。
現在は天鵞絨に似せた風合いを持つ生地が、様々な色で多用されており、私たちにとても身近な織物となりました。

多色使いやコーデに迷わないグリーン系

多色使いやコーデに迷わないグリーン系

グリーン系のネイルは使いづらいと思っている方も少なくないと思いますが、どんな色とも合わせやすいので、セルフネイルで多色使いのデザインをする時も、コーディネイトを考える時も、あまり色合わせに悩まなくてもいいので使いやすいですよ。
秋冬ならではのデザインで季節感を出すのもいいですね。差し色で赤を使うと華やかになりますが、瑪瑙(めのう)などのベージュ系でまとめると落ち着いた雰囲気に。

更新日: 2020年10月15日 @上羽絵惣スタッフ