白狐通信

落ち着いた赤が肌にすっとなじむ

くすみのある落ち着いた赤色

柘榴色(ざくろいろ)はくすみのある落ち着いた赤色。くすみ系の赤といえば、かつてあった臙脂(えんじ)を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。
臙脂が黄みのある赤なら、柘榴色はややピンク色を帯びていて、濃い色ながら爪だけ浮くことなく不思議と肌になじんでくれます。
2018年の秋冬限定カラーとして発売、わずか4か月の販売期間で定番カラーを抑えて年間売上1位になった人気の色です。

古代から食された縁起の良い果物ざくろ

柘榴色(ざくろいろ)とは、柘榴の果実ような深い赤色のことを指す伝統色です。
日本では古くから果実よりも花の色を色名にすることが多いので、鮮やかな橙色の花の色のほうが本来の柘榴色であったと考えられます。表記は『石榴色』とも。
赤い宝石ガーネットも、その色や艶やかな形から柘榴石と呼ばれていますね。

柘榴はザクロ科ザクロ属の落葉小高木。日本には平安時代に渡来しており、『日用本草(鎌倉時代に渡来した植物事典)』などに記述が見られます。また、お釈迦様が子を食らう鬼子母神に与えたといわれており、果実に種子が多いことから子孫繁栄の『吉祥果 (きっしょうか)』とも呼ばれました。縁起の良い果物であり、特に女性の幸運の象徴ということで着物や帯の柄としても人気です。
古代ローマの女神の好物とされていたり、ギリシャ神話、エジプト神話にも登場するほど歴史は長く、中東諸国でも調味料にしたり、煮込み料理に使ったり、世界中で食べられている果実の一つです。

赤ネイル入門カラーにおすすめ

赤ネイルは派手にならないか…と躊躇しているならベイクドカラーから取り入れてみませんか。
落ち着いた色なので、フレンチネイルにしたり、ベースに柘榴色を使えば大人っぽい雰囲気に、黄金色といったラメネイルやラインストーンと組み合わせれば華やかな印象にも。両手をすべて赤に塗るのが抵抗ある場合は、瑪瑙(めのう)や焦香(こがれこう)と塗り分けると華やかさを抑えた仕上がりになりますよ。

更新日: 2020年01月31日 @上羽絵惣スタッフ